スケアクロウマン 第01話

○良かった点
・スケアクロウマンとおじいさんの関係を丁寧に描いた所。
　→おじいさんがスケアクロウマンを大事に扱っている描写をこれでもかと描いてくれたお陰で、おじいさんから引退勧告を受けた時のスケアクロウマンの気持ちが痛い程伝わった。
○悪かった点
・動けるようになったスケアクロウマンがおじいさんに会いたいと思わなかった所。
　→納屋に放り込まれたスケアクロウマンは、まだ働ける自分を納屋に入れたおじいさんに訳を聞きたいはずだ。
　　なのに、どうしておじいさんに会うために麦畑に行かなかったのだろう？
　　どうして納屋に捨てられた壊れた物を使命だと思ったのだろう？
　　この僕の疑問に対して、友人がこんな内容の話を作ってくれた。
　　『薄汚れた状態で動けるようになったスケアクロウマンが、おじいさんに会うために自分が元居た場所に戻った。スケアクロウマンの代わりに案山子をやっている新しい案山子がスケアクロウマンに言った。「古くて汚いお前は役立たずなんだ。だからおじいさんはお前を捨てたんだ。ここにお前の居場所は無い！」。新しい案山子の言葉を否定したくてもおじいさんが納屋に現れなかった事が何よりの事実。失意のスケアクロウマンは納屋に戻ると、自分と同じように人間に捨てられた物達がたくさんいる事に気づいた。彼らはスケアクロウマンに言う。「君はいいよ。僕達は君のように動くことすらできないんだから。」。彼らを哀れんだスケアクロウマンは、せめて彼等を元の姿に戻してやろうと修理を始めた』
　　僕はこっちの話の方が好きだ。
・アリスの母親がスケアクロウマンの工房に行った所。
　→どうして崖の上にある、怪しげな建物に近づこうと思ったのだろう？
　　話の都合で動かしたようにしか思えなかった。