面白くなかった。
そもそも、エルリックがクルツ社長の言いなりになる理由が弱いと感じた。
ただ、エルリックに妹が居るから、では弱みにはならない。
妹を弱みにするならば、例えば、服役中に妹が何度もエルリックの面会に、遠方からわざわざ時間をかけてやって来る描写を入れるとか、服役中のエルリックが頻繁に妹に向けて手紙を書いていた、とか、エルリックと妹の関係をきちんと描かないと、エルリックがクルツ社長の言いなりになるのはおかしいと思う。
脚本家は、エルリックと雀のカップルの関係を描くのではなく、エルリックと妹の関係を描くべきだった。
そこを描いていれば、クルツの悪っぷりが描けたと思う。
もしくは、エルリックに妹が居るという設定を無くして、刑務所で友達になった雀のカップルの命を盾に、クルツ社長がエルリックに再挑戦させれば良かったかもしれない。(それでもエルリックと雀達との関係描写が足りないが、全く描かれていない妹との関係描写よりかは相当マシだろう)
あと、小十乃と菜月の喧嘩の場面をカットしてしまったのは勿体無いと思った。
肝心の喧嘩のシーンをカットしてしまうのは、菜月のキャラクター描写を放棄してしまったも同然だ。
キャラクターは、こういう小さな事件によって描写するべきで、場面転換して「食い物の恨みは恐ろしいんだぞ!」と口説明してもキャラクターを描写した事にはならない。
ただ、喧嘩をした後でも尚、このようにグチグチ文句を垂れる描写を入れるなら、菜月は食い意地が張っている上に、執念深いというキャラクター描写になっていると思う。(もしかして脚本家はそういう積りで書いたのだろうか?)
折角の菜月のキャラクターを見せられるシーンだったのに、残念に思う。
とはいえ「裁きに2度目は無い」のエピソードや、一度裁きを受けた者はどうなるのか?を描写した所は非常に良かった。
こういう設定は口説明ではなく、出来事で見せないと印象に残らない為、この点は評価したい。
ただ、エルリックが一度目の裁きを受けた後、警察に連衡される時の姿と服役中の姿のギャップが大きすぎる所は少々気になるが・・・もしかして裁きによる改心の効果は少しずつ表れてくるものなのだろうか?
2007/02/02
パズドラクロス 第87話「光の潰える時」
一難去ってまた一難。 見所 見所はもっとあるので「もっと読む」をクリックして下さい。
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