映画「DRAGONBALL EVOLUTION」を見た。以下感想。
○良かった点
・山口勝平の悟空。
→ネットの予告で見た悟空の気の抜けた「KA-ME-HA-ME-HAAAAA!」より遥かに迫力のある「かぁぁぁめぇええはあぁぁめえぇぇはああぁぁぁぁ!!!!」が聞けただけでも満足だ。
○悪かった点
・人間描写。
→誰一人としてキャラクターが立っていない為、皆の行動が理解出来なかった。
一応、悟空は復讐という目的があるからまだマシなのかもしれないが、それでもどうして復讐するのか、設定以上のものは感じられなかった。
とはいえ、主要人物の行動については脳内補完すれば理解できない事もないが、それ以外の人物の行動は全く理解出来なかった。
クラスメイトの男が悟空をいじめる理由がさっぱり分からないし、チチが悟空に惚れるのも全く分からない。
究極的なのがピッコロの右腕として働いていたマイは、どういう考えでピッコロに付き従っているのか、全く分からなかった。彼女は何がしたかったのだろうか?公式サイトにでも見に行けば分かるのだろうか?
他にも、ピッコロに村を焼き払われマイにドラゴンボールを奪われた、とある村に住んでいた女性が、ラストシーンでどういうわけか悟空に倒されたピッコロを看病していたとか、こればかりは脚本家の気が狂ったとしか思えない。どういう心境の変化があったら、村人を虐殺した憎き敵を看病しようとするのだろう?誰か納得できる答えを提示して欲しい。
・ラブシーン
→悟空とチチのラブシーンは全く必要無かった。恋愛がテーマやストーリーに関わるでもないし、入れる必然性が全く感じられなかった。製作者は入れれば客にウケると思ったのだろうか?それとも、原作を尊重して、悟空とチチをくっつけたのだろうか?
・かめはめ波の設定。
→これもひどい。かめはめ波はあくまで攻撃技であって、回復技じゃない。かめはめ波の源は「気」だから、「気功」のような感じで回復としても使えると解
釈したのだろうか?個人的にはやってはいけない改悪設定だった。
・亀仙人の蘇生方法。
→亀仙人が悟空を生き返らせるときにかめはめ波を使ったのだから、悟空に殺された亀仙人もかめはめ波で生き返らせると思ったのに、迷わず神龍を呼び出した。一体、かめはめ波の回復効果設定はどこに行ってしまったのだろう?もしかして、回復かめはめ波は亀仙人しか使えないのだろうか?
・この映画そのもの。
→やはり、ドラゴンボールは実写化すべきではなかった。
長いことマンガやアニメで築き上げられたドラゴンボール観に照らし合わせると、どうしても許容出来ない。
世界設定や脚本等、集英社や鳥山明先生がダメ出しする事は出来なかったのだろうか?
ドラゴンボールに滅茶苦茶思い入れがある訳ではないが、こんな作品となってしまって非常に悲しい。
2009/03/14
パズドラクロス 第87話「光の潰える時」
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