○良かった点
・設定。
→現実離れな設定とアイデアは面白いと思った。
が、設定・アイデアどまりでそれ以上世界を作りこんでいるとは思えなかった。
国の組織に安易に武力を持たせたり(どこかの独裁国家じゃあるまいし。)、対抗する組織にこれまた安易に武力を持たせたり(自治体によるテロ組織?)、深く考えずに沸いてきたアイデアをポンポン詰め込んだだけのようにしか思えなかった。
○悪かった点
・主人公のキャラクターが立っていない所。
→高校生の頃に体験した事件で、どうして必死になって本を守ろうとしたのかが分らなかった。
いいじゃん。本屋は他にもいっぱいあるんだし。そこで買えば。
もしかしたら、その世界では本屋は一都市あたり1~2件しかないのかもしれない。
だとしたら、そういう描写が無いとダメだし、何より、主人公がその本がどうしても読みたいと思っている描写が無いとダメだと思う。
・世界描写が足りない所。
→初回でまず描くべき事は、メディア良化法が施行されて30年経過した国や国民の姿だと思う。
出版物はどうなっているのか?本屋はどうなっているのか?学校や公共の図書館はどうなっているのか?本以外のメディアはどうなっているのか?
また、メディア良化法が施行されて人々の意識はどうなっているのか?殆どの人は当たり前の事として、問題視すらしていないのか?それとも、歴史に汚点として残るような悪法として捕らえているのか?
初回では何一つ描けていなかった。
もし、初回が原作通りだとしたら、作者はただ単に自分が思いついた設定を描きたかっただけにしか思えない。
一体どうして、組織の詳細を初回で丁寧に書く必要があるのだろう?世界観を口説明やナレーションでなく、エピソードで視聴者に提示してからでも遅くはないはずだ。
そもそも、何故メディア良化法なるものが作られたのだろう?
政治家のスキャンダルか?マスコミの取材による人権侵害が目に余るものがあったからだろうか?
実際に、何かしらの事件を契機に法律が作られるのだし、メディア良化法も作られる為の切欠となった事件があったに違いない。
それは一体どういう事件だったのだろう?個人的にはそれが気になる。(恐らくきっと、作者はこれっぽっちも考えてはいないだろうが)
・メディア良化委員会の隊員が、店頭に並べられている本を回収する設定。
→本を回収するくらいなら、最初から出版社に赴き、出版物を検閲して、良化法に反する内容物を出版禁止にすればいいだけの話だ。委員会はどうしてそんな七面倒くさい事をするのだろう?
委員会が国民に対して働いているよ、というポーズを見せ付けるためだけに、わざわざそういう無駄な事をしているのだろうか?だとしたら税金の無駄遣いではないだろうか?
面白いとの評判を聞いてちょっとは期待していたのだが、とんだ大間違いだった。
もう二度と見ない。
2008/04/13
パズドラクロス 第87話「光の潰える時」
一難去ってまた一難。 見所 見所はもっとあるので「もっと読む」をクリックして下さい。
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