酷い作品だ。
裕一のキャラクターが立たないうちにストーリーが進み、どういう訳か裕一は里香の言うことを聞き、仕舞いには友人を巻き込んで里香を砲台山に連れて行ってしまう。
しかも連れて行った理由が「里香の事が好きだから」。(初回では描写されていないものの、次回予告を聞いた限りではまず間違いないだろう。間違っていたら本当に申し訳ない。)
よくもまあここまで出鱈目な脚本が書けるものだと感心する。
まず、裕一が夜な夜な病院を抜け出す理由をきちんと書くべきだ。
もし、入院生活が退屈というのが理由であるなら、裕一が入院生活をどれだけ退屈に感じているかをきちんと描写しなければならない。
それを描かなければ、裕一が朝帰りするまで病院を抜け出す理由にはならない。
それに、裕一が看護士の亜希子の言う事を聞く理由も良く分からなかった。(やりかねない、と言うだけでは理由にならない。亜希子が普段から不良患者にペナルティを課していたなら説得力があるが。)
もちろん、これも裕一が病院を抜け出す理由に繋がる。
つまり、言う事を聞いてまで部屋前の障害物をどけて欲しい理由が裕一になければならないが、それが全く描かれていない。
仮に友人の家でゲームをするのが目的だとしたら、そのゲームにハマっている描写が必要だ。
例えば、友人が「病院に帰らなくてもいいのか?」と言っても裕一が「いや、もうちょっとやらせてくれ!」と返事すればそれだけでも十分だ。
それ以上になっていないのが、裕一が里香の事を好きになる過程だ。
はっきり言って、そんな過程はどこにも描かれていない。
精々、大した理由も無いのに里香の言いなりになる裕一の、理解を超えた滑稽な姿しか描かれていない。
もしかして脚本家は、あれで裕一が里香を好きになったと本気で思っているのだろうか?
もし仮にそう思っているとしたら、僕は本気で脚本家の神経を疑う。
ここまで完璧な糞脚本は久しぶりだ。
もし仮に、脚本が原作そのままだったとしたら、原作者は相当な阿呆としか言い様がない。
もう二度と見ない。
2007/01/05
パズドラクロス 第87話「光の潰える時」
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