○良かった点
・あむのパパの仕事を見せた所。
→こういう子供向けの作品で父親の仕事がどんなものかを見せるのは珍しい。
個人的には、こういう描写は大切だと思っているので、やってくれて良かった。
ただ、あむのキャラクターからして、家族と一緒に外出するとは思えなかった。(恥ずかしいという理由で)
○悪かった点
・パパがママの写真を雑誌にはさんだ所。
→散々、ママの事が好きだ好きだと描いておきながら、アルバムに貼った写真をわざわざ取って、野鳥の雑誌に移すなんて絶対にあり得ない。
・ママが本気で写真探しをしなかった所。
→あむに活躍させる為なのだろうが、あんまりだと思った。
パパのママに対する想いのこもった、ママにとってとても大切な写真であるはずなのに、どうして簡単に諦めるのだろうか?
普段のママとは思えない、あっさりと諦める行動にがっかりした。
今回はあむでなく、ママを主役にするべきだった。
それが出来ないのなら、初めからこの話を書くべきではなかった。
・あむが一生懸命に写真を探す所。
→探す事自体は良いのだが、描き方に問題があった。
パパとママの為、という描き方をしているつもりなのだろうが、そう思えなかった。
主人公だから、困っている人を助けるのが当然、という動き方をしているようにしか見えなかった。
今回の話では、写真を探すのはママで、あむは裏方に回るべきだった。
・あむが写真を直してしまった所。
→そもそも、写真がボロボロになってしまう必要性はどこにも無かったはずで、あむのキャラなりシーンを無理矢理作ったようにしか思えなかった。
仮に写真がボロボロになる展開にしたとしても、あむが直すような展開にしないで、ママとパパが仲直りする為の小道具として利用した方が良かったと思う。
例えば、写真は見つかったけどボロボロになってしまって、ママはどうしよう、パパに何と言えば良いのだろうと、長時間悩む。
パパはママがなかなか帰ってこないので心配になって探しに出かける。
散々探し回った挙句、悩んでいるママを見つけて、心配させるなと怒る。
ママは事情を話して、どうしても帰るに帰れなかったと言った所で、パパは写真なんかいくらでも撮れる、パパはママが帰ってこなくて心配したんだぞ、というような台詞で締めればまだマシだったのではないかと思う。
要するに、モノが大切なのではなく、そのモノに込められた想いが大切なのだ、という書き方をするべきだったと思う。